NPO法人鮭守の会(黒子幸雄代表)は、自家栽培した市内産の「酵素パワー完熟にんにく」の販売を始めた。新たな特産品作りなどを目的に、東郷の五行川沿いの農地で昨年から栽培。有機栽培、完全無農薬の安全安心なニンニクは、臭みも少なくまろやかな味で、ふっくらした食感が楽しめるという。
同会は、五行川へのサケの回帰を目指し、2003年秋からサケの愛護活動に取り組んでいる。04年にNPO法人化し、県から「特別採捕許可」を得ている。五行川流域の農地の有効利用と農業振興を考えるとともに、真岡発の農作物での特産品を開発しようとニンニク栽培を企画した。
初めて栽培するニンニクの品種は「ホワイト6片」。昨年11月に種まきを行った。河川の環境保全を考慮し、殺菌剤、殺虫剤などの農薬類は使用していない。無農薬栽培は収穫期に葉が病気になり収穫できないことがあるなど、非常に難しいといわれている。
農薬の代わりに、ヨモギなどの野草10種類以上を発酵させ温泉水で培養した酵素を葉面に散布した。肥料はこの発酵菌を使用したぼかし肥料を入れた。6月に約250キロを収穫した。
東日本大震災に伴う福島第1原発事故で、農作物への放射能汚染被害が問題になったため、収穫したニンニクは前橋市の専門機関に調査を依頼。ヨウ素、セシウムともに検出されず安全性が証明された。
同会は「有機肥料、無農薬栽培にこだわったニンニクを食べてほしい。ことしも作付けを検討している。安全安心な真岡のニンニクを定着させたい」と話している。
価格は880グラムで6300円(税込み)。